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ナカガブログ

アジャイルプロセス協議会5周年記念セミナーに参加して =6=

投稿日時:2008/08/14(木) 12:02

 招待講演がありました。『ソフトウエアの未来を考える』-アジャイル開発とソフトウエアビジネスとSaaS-と題して、前川 徹氏が講演されました。内容は、PowerPointのスライドにして、60スライドと多いものでした。大半が、図と表で構成されているので、当日記では、引用させていただくのが難しいです。それでも、少し、箇条書きのところを引用させていただきます。目次(“今日の構成”とされていました)は、

 1.「ウォーターフォールモデルは間違いだ!」

 2.アジャイルソフトウエア開発と契約

 3.Saasとは何か

 4.ソフトウエア・ビジネスとSaaS

 5.まとめ

でした。

まず、“アジャイルソフトウエア開発と契約”のところを引用させていただきます。

*IT調達の契約の種類*

 ■ 委任契約/準委任契約

  ◇ 当事者の一方が何らかの行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる

  ◇ 仕事の完成が支払いの条件ではない。

 ■ 請負契約

  ◇ 当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約することによって、その効力を生ずる

  ◇ 仕事の完成が支払いの条件

*それぞれの契約の特徴*

 ■ 委任契約/準委任契約

  ◇ ローリスク・ローリターン ◇ プロジェクトの完成責任は、ユーザー側

  ◇ ベンダー側のモラル・ハザード問題(ゆっくりやれば、それだけ売上・利益が増える)

 ■ 請負契約

  ◇ ハイリスク・ハイリターン ◇ プロジェクトの完成責任は、ベンダー側

  ◇ 短期間、ローコストで完成させれば、利益は増えるが、現実はそう甘くない(スケジュールの遅延、予算超過の方が深刻)

*アジャイル開発に適した契約*

 ■ アジャイル開発では最初に仕様を完全に固定しない

   →仕事の完成を条件とする「定額請負契約」は不適切

 ■ 「定額請負契約」で実施し、無限ループに陥ったケース

 ■ 双方の信頼関係で「定額請負契約」で成功して事例も

   (しかし、契約は、トラブルが起きた時にこそ重要)

 ■ 基本契約+リリースサイクル毎の契約というケース

 ■ 準委任契約であれば、基本的に問題は起きない

*準委任契約方式のアジャイル開発*

 ■ 情報システム開発の主体は、ユーザー

 ■ 問題は、開発者のモラル・ハザード

   (作業量に応じて報酬が支払われるために、必要以上に作業時間をかける可能性がある)

 ■ モラル・ハザード対策は、「見える化」で可能では

 ■ 問題は、ユーザーの意識

 ■ IBMがソフトウエアのアンバンドリングを行った時には、ソフトウエア開発の契約は、原則として準委任だった

つづく

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